リスクマネジメントについてPartⅡ

 前回のブログでは、内発的動機の引き出し方について私見を述べましたが、その際に気をつけるべきポイントをリスクマネジメントの観点から、触れておきたいと思います。内発的動機の活性化を経営の軸に置いた場合に、社員の業務上、抱えているリスクについても管理者と社員とで共有化しておく必要があります。それができていないと、お互いの認識しているリスクが異なっており、肯定的に社員の内発的動機を引き出せば引き出すほど、フラストレーションが溜まっていくリスクも膨らんでいきます。そのときに重要なのが、Listen to learn という聞く姿勢で、上司と社員がお互いの話を聞けているのか?ということになります。

https://pivotmedia.co.jp/app/movie/12174

上記の映像内の25分ぐらい進んだところから、詳しい説明がありますので、参考にしてみてください。

また、会社を成長させていくための重要なヒントが次の映像内にあります。

https://pivotmedia.co.jp/movie/12191

 上司、部下共にお互いの話から学ぶ姿勢を持っていると、お互いの抱えているリスクが共有できるようになります。リスクマネジメントで一番重要なのは、組織内で会社の抱えているリスクが共有できているのか?ということであり、従業員の数が500名~1000名を超える規模になれば、形式知化しておかなければ、共有化不可能なのでERMのしくみを構築していく必要があると考えた方が良いと思います。それより、少ない従業員数であったとしても、将来、成長して大規模化していくことを目指すのであれば、従業員の数が50名を超えていく段階になれば、準備していった方が残余リスクは最小化することが可能になります。例えば、日本の会社の管理監督者問題については、各社・各組織が重大な問題を抱えたまま走っている状況にあります。スタートアップであれば管理者であっても、固定残業代で賃金体系を組んでおけば、管理者の未払い残業代問題は発生を最小化できますが、管理者を管理監督者として扱い残業代を払っていないと、管理者が退職したときに未払い残業代の請求問題が発生する可能性が出てきます。

 このあたりの詳しい話をお聞きになられたい方は、以下のお問い合わせからご連絡ください。

お問い合わせ – GX経営社会保険労務士事務所

 会社を成長させていくためには、危機的な状況への守りに対する備えが十分できていることがポイントになります。元社である積水化学及び関係会社の在籍時には、ERMを通じて大小様々な組織のRM上の課題に対応してきました。成長している組織ほど積極的に取り組んでおり、停滞している組織は今の仕事に手一杯で、リスクマネジメントへの備えが十分ではありませんでした。皆さまの会社でも、会社の規模、目指す将来像に合わせたリスクマネジメントのしくみを構築されてみてはいかがでしょうか。リスクにはプラスの影響とマイナスの影響があることを社員全員で理解するようになると、社員のリスク感性も高まり、様々な気づきが生まれてきます。社員の気づきこそが、会社を成長に導く原動力であり、出発点となります。顧問の社労士に労務リスクだけをカバーしてもらうよりも、全社のリスクをざっと見渡した上で、リスクマネジメントを少しずつでもいいから導入することが重要です。弊事務所では社労士の3号業務の傍らになりますが、導入のお手伝いをしています。リスクマネジメントの導入時はそのぐらいの方が丁度良いのかもしれません。

 積水化学が成長できた要因の1つとして、新卒の採用時に学生の短所よりも良いところに着目して採用していく方針にあったと思っています。その結果として、同期の新入社員には変な人(内発的動機を隠さないタイプ)が多かった記憶があります。また、変な人の方がたくさん住宅を販売する傾向にありました。変な人と長くつきあっていると、味わい深くその人の人間的魅力に気づくようになります。そのおかげか? 積水化学は住宅事業が生むキャッシュフローを様々な事業に投資することで成長できましたが、連結売上高が1兆円を超えたあたりに見えない壁がありました。ERMを導入し、社員のリスク感性を高めるようにしたことで、その壁も最近は感じることなく成長軌道にあります。そういう意味でも、社員の内発的動機を引き出すことを会社の軸に据えていく場合は、それと不可分な形で、リスクマネジメントも導入していくことが重要だと思っています。たとえ、10人ぐらいの会社であったとしても、10人十色なので、リスクマネジメントの考え方だけでも入れておくと、社員の成長の助けになっていく経験を今、重ねています。

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